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コロコロコミックの紙 紙つなげ! 日本製紙石巻工場

たまたま本屋さんの店頭で手に取った本
『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』
― 再生・日本製紙石巻工場 ー
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この本の帯には、こう書かれていました
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「いつも部下たちには、こう言って聞かせるんですよ。
『お前ら、書店さんにワンコインを握りしめて
コロコロコミックを買いにくるお子さん
のことを
思い浮かべて作れ』と。
小さくて柔らかい手でページをめくっても、
手が切れたりしないでしょう?あれはすごい技術なんですよ。
一枚の紙を厚くすると、こしが強くなって指を切っちゃう。
そこで、パルプの繊維結合を弱めながら、
それでもふわっと厚手の紙になるように開発してあるんです」
        (本文257~258ページから)

2011年3月11日、宮城県石巻市の日本製紙石巻工場は
津波に呑みこまれ、完全に機能停止しました
製紙工場には「何があっても絶対に紙を供給し続ける」
という出版社との約束があります
日本製紙は、日本の出版用紙の約四割を担っていて、
主力工場が石巻工場です

しかし状況は、従業員の誰もが
「工場は死んだ」と口にするほど絶望的だったそうです
にもかかわらず、工場長は半年での復興を宣言‥‥‥
震災の絶望的状況から、奇跡の工場の復興を果たした
職人たちの知られざる戦いを徹底取材したノンフィクション

しかも本文と帯の最後に
「本書売上げの3%を、公益社団法人 全国図書館協議会を
通じて石巻市の小学校の図書購入費として寄付いたします。
とあります

買いましょう 読みましょう
著者は、佐々涼子(ささ りょうこ)
発行年月日は、2014年6月25日
出版社は、早川書房です

村上春樹の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の
単行本の本文用紙も石巻工場で作られています
紙の材料は、広葉樹チップのみ
広葉樹は針葉樹と比べて繊維が短く、柔らかいのが特徴で
この紙の手触りのよさを生みだしているそうです
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